かゆい時の過ごし方

かゆいというのは痛いと同じか、ひょっとしたらそれ以上につらい症状かもしれません。
 
冬になると肌が乾燥してかゆみが出てくる人が増えてきます。
肌の乾燥がかゆみの原因の場合、保湿が最も効果的な治療です。
そして治療と同じように大事なことは、掻かないということ。
かゆみに対して薬を塗っているのに全然効かないという場合はしばしばありますが、その原因は掻いてしまっているから、ということが多いです。
掻いてしまったらせっかく薬で治療をしても同時に悪化させていることになります。薬が効かないわけではないんです。
掻いてはいけません、我慢する必要があります。
かゆい、掻く、さらにかゆくなる、そして掻く…悪循環を断ち切らなければなりません。これは乾燥によるかゆみだけではなく、かゆみ全般にいえることです。
 
そうはいっても、かゆみを我慢するというのは中々大変なことです。掻いちゃだめとわかっちゃいるけど掻いてしまう。
ではどうしたらいいのでしょうか。
かゆみを我慢する方法を、2つ提案したいと思います。(ちなみに、掻かないかわりに叩いたりつねったり、というのもだめです。それらも悪化させてしまいます。)
 
一つは冷やす、ということです。冷やすとかゆみは和らぎます。逆に暖めるとかゆみは悪化しますから、熱い風呂に長時間つかるなどということは最もやってはいけないことです。とはいえ、入浴しないのも無理です。シャワーでさっとすますのがいいでしょう。冬場はつらいですが。
 
もう一つは気をまぎらわす。そのために両手を使って集中できるもの、夢中になれるものを用意しておく。
かゆみの感覚も、その程度には波があるものです。強烈なかゆみが24時間続きっぱなしということはありません。そのかゆみのピークが過ぎるまで掻かずに我慢する。そのために両手を使って掻かないようにしつつ、他のことに注意をむけるような作業をしてその波がすぎるのを待つのです。
例えば、DSのようなゲーム、ルービックキューブのようなパズル。編み物をする方はそれもいいと思います。とにかく両手がふさがっていることが大事です。どんな場面でもできるようにあらかじめ複数用意しておくといいでしょう。
 
このようにして掻くのを我慢するのと同時に、薬を使って治療をすることも重要です。塗り薬や内服薬でかゆみをおさえながら、掻かない。
かゆいけど、掻くのを我慢して薬を使う。すると少しかゆみが治まる。そうすると我慢するのが少し楽になり、掻かないですむようになる。さらにかゆみが治まる…。
こんな風にかゆみの悪循環を断ち切ることができればしめたものです。
 
寒い痒い冬を少しでも快適に過ごせますように。