2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

チーム医療って実は①

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 今日は一人で外来を担当しなければならない日でした。 外来担当医が一人のときに患者さんがたくさんくれば、どうしたって患者さんを…

受けが大事

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 外来では様々な患者さんと出会います。 特に家庭医の診療範囲は広いですから、患者さんは0歳児から100歳になろうかという高齢者まで…

市販薬と健康食品と健康と

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 市販薬の中には、その効果に全く根拠がないだろうと思われる治療薬があります。 例えば、のどに直接薬を吹き付けるような薬が市販さ…

医療者へのハードルは高い?

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 最近ではモンスターペイシェントなんてことも言われていますが、患者さんにとって医療者、特に医師には思っていることを何でも話せ…

心臓の病気なのに脳が心配?④

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 話が長くなりました。 これまでの話をまとめると、 心房細動→不規則な心臓の動き→血液の流れが滞る→血の固まり(=血栓)ができやす…

心臓の病気なのに脳が心配?③

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 心房細動では血栓と言われる血の塊ができやすくなっており、それが血管内を移動して心臓から脳に到達します。そしてそれによって脳…

心臓の病気なのに脳が心配?②

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 前回は心房細動という不整脈の話でした。 なぜ心房細動では脳梗塞の心配をしなくてはいけないのか。 そのために脳梗塞がどのように…

心臓の病気なのに脳が心配?①

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 心臓の病気なのに、脳梗塞の心配をしなければならない病気があります。何でしょうか? なぞなぞみたいですが、心房細動という不整脈…

うがいって意味あるの?

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 寒い日が続きます。 去年の12月からインフルエンザの流行が始まり、診療所にも発熱・風邪症状で受診する患者さんが大変多くなりまし…

高齢者の住まい

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 終の住処という意味も含めて、高齢者がどこに住まいをどのように整えるかということは今後高齢者が爆発的に増加することを考えると…

短い時間だからこそ

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 往診では色々な居宅や施設を訪問します。 そこでは患者さんやその家族・施設の職員等、新たな出会いがありますが、一回一回の関わり…

エージレス

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 当直をしていると色々な相談もされます。 エージレスを食べてしまった、と相談されたことがあります。おでんを食べた後に、エージレ…

インフォームドコンセントなんていらない?

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 インフォームドコンセントという言葉が定着して久しいですが、本当はインフォームドコンセントなんていらなくて、「先生にお任せし…

せっかく糖尿病になったんだから!

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 さて今回は糖尿病について。これはあくまで生活習慣病としての糖尿病になった場合の話です。 1型糖尿病や薬剤師性の糖尿病の話では…

よく老健っていいますが ー介護老人保健施設についてー

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。 さて施設での看取りが増えていると書きました(2015-1-12)。 施設といってもその内容は様々です。 今回は「介護老人保健施設」につ…

グループホームについて

施設での看取りが増えていると書きました(2015-1-12)。 施設といってもその内容は様々です。 今回はそのうち、「認知症対応型共同生活介護」いわゆる「グループホーム」について。 ・認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 簡単に言うと、認知症の高…

色々な価値観

さだまさしの原作で、「解夏」という映画があります。石田ゆり子と大沢たかおの共演で、主人公の大沢たかおがベーチェット病という珍しい病気にかかり徐々に視力を失っていくのですが、その中で印象的な場面がありました。ベーチェット病ですでに視力を失っ…

時間外受診

今は休日・夜間でも医療機関を受診できないということはまずないでしょう。 しかし多くの人は休日・夜間の医療機関の体制というものをご存じないと思います。 そもそも休日・夜間に医療機関を受診したことがある人がそこまで多くはないかもしれませんが。 救…

施設での看取り

先日、施設で最期を迎える人が増えているという話題を出しました。 施設で最期を迎えることの難しさの一つに、施設スタッフが慣れていないということがあげられます。 人が死を迎える過程におきる様々な変化についての知識や経験が少ないのです。 例えば、最…

子供の成長と家庭医

家庭医は小児も診ます。 いわゆる風邪・胃腸炎などの急性疾患、気管支喘息などの慢性疾患に加え、予防接種や乳児健診なども行っています。 もちろん入院や点滴などが必要な重症な病気の場合は小児科の病院へと紹介することになります。 予防接種や健診では1…

家庭医と専門医

「住民1000名を1ヶ月間観察したところ、250名が診療所を受診し、そのうち9名が入院、他の医師に紹介が5名、1名が大学病院に紹介された」と報告したWhiteという人の有名な研究があります。 日本では大学病院・大病院信仰といったような風潮がまだまだ根強いよ…

癒し手としての医師

認知症の夫を妻が連れて来て、ご夫婦で受診される方がいらっしゃいます。 当院では主に認知症についての対応と処方をしていますが、認知症以外の症状も色々とあります。 腰が痛かったり、鼻水が続いたり、痒みがでたり、目がゴロゴロしたり… この奥さんは非…

最期を迎える場所

人が最期を迎える場所は、厚生労働省の人口動態調査「死亡の場所別にみた年次別死亡数百分率」によれば、大雑把ですが以下のようになっています。 (http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001108740よりダウンロード、抜粋) 病院 自宅 施設(…

なんとなく、という訴えのとき

患者さんの訴えも色々です。 時々、「なんとなくふわーっとする」「頭がはっきりしないような違和感」「後頭部が重い感じ」など中々説明しがたい症状で受診される方がいらっしゃいます。 たいてい何ヶ月も前から続いている症状であることが多く、日常生活に…

食い違い

医療と患者さんの食い違いって色々です。 風邪のお子さんを連れて受診したお母さんとの話。 そのお子さんは2ヶ月くらい咳と鼻水が続いているということでした。 他のクリニックでずっと薬をもらっていけれど良くならず、当院に来たのでした。 患児の母(以下…

ポリファーマシーとポリ“疾患”

前回はポリファーマシーの話でしたが、特に高齢者の方では色々な病気があってすぐに薬がたくさんになりやすい人が多いということでした。 前回の例では、高血圧・糖尿病・脂質異常症・便秘・不眠、これらで1種類ずつ飲んでいるだけですでに5種類の薬になると…

ポリファーマシーについて

最近、医療者の中でポリファーマシーということが話題になることが多くなりました。 一般の方にはまだあまり馴染みがないかもしれませんが、ポリファーマシーとは「多薬剤処方」のことです。ポリとは「多くの」、ファーマシーとは「薬」という意味です。 ど…

抗インフルエンザ薬について

再びインフルエンザの話題。 インフルエンザの治療薬は何種類かでており、日本ではよく使われています。タミフルが代表的ですが、異常行動などで一時話題になりした。 ただ医療者の中ではタミフルをはじめとする抗インフルエンザ薬はむやみにつかわないよう…

解熱剤は何度以上で使う?

いわゆる「風邪」が原因の発熱にはどう対応したらいいのか。よく聞かれる質問の一つです。 特にお子さんを連れてきた親御さんから聞かれることが多いのが「解熱剤は(体温が)何度以上になったら使ったらよいでしょうか。」という質問です。 私はいつも以下…

転医するとき

新年が明けて、気分あらたにかかりつけ医を変えようということはないでしょうが、転居や担当医と合わない等様々な理由で医者をかえることがあると思います。 当院に通院したいと言ってくださる方も多いので非常にありがたいのですが、そのときにお願いしたい…