除菌消臭っていうけれど

除菌や消臭をうたった新製品が数多くでています。
新製品は我々に新たな生活習慣を提示します。
 
もともとはそんなこと考えもしていなかったのに、それがひとたび採用されれば次第にそれがなければ違和感を覚えるようになっていく。
 
そういった意味ではファブリーズは見事にその地位を確立したような気がします。
 
しかし菌や臭いを避けようとするのも最近は行き過ぎな感があります。
菌に関して言えば、人の皮膚の表面には表皮ぶどう球菌という細菌がいますし、他にも目に見えないだけで細菌はいたるところにいます。それが当然なんですよね。
だからスポンジに細菌がいるからどうした?という考え方もあるでしょう。だってそもそもこれまでスポンジの細菌については全く気にしていませんでしたけど、それで何か不都合が生じたでしょうか。
もちろん、それによって食中毒が減るなど疾患の発生に影響するとは思えません。食中毒を防ぐためにはしっかり火を通すとか、生ものを扱った手や調理器具をよく洗うこと、あるいは生ものを食べないこと等が重要でしょう。
ですから、気分的な問題でしょうね。何となく除菌効果があった方がよさそう、という程度の物ではないかと思います。
 
臭いについても同様です。洗剤の消臭効果をうたった製品が増えてきていますね。最初はお父さんの加齢臭を防ぐとか、部屋干しの嫌な臭いを防ぐとか、そんな程度でした。しかし最近では世代臭なんて言葉も出てきました。
ここまできたか、と思いました。そもそもそこまで皆さんが各世代の臭いを気にしていたんでしょうか…。
 
そうやって付加価値をつけて物を売っていくんだなと思います。
それ自体は悪いことではないでしょうが、利用する側としてはそれを単純に受け入れるのではなく吟味することも必要でしょう。