猫の話

家庭医は予防にも力をいれます。
しかし予防というのは中々評価しにくいところがあります。
予防に成功すれば病気が発症しないということになりますが、何も発症しない場合はそれが予防したからなのか、それとも予防しなくても発症しなかったのかは判断しにくいからです。理屈から言えばどちらもありえるわけです。
 
しかし、評価されるされないに関わらず病気のない健やかな生活ができればいいですね。
 
こんな話があります。若干記憶があいまいですが、予備校時代に聞いた話です。
猫の話です。
下の猫は、ネズミを捕りません。
中の猫は、ネズミを捕ったり捕らなかったりします。
上の猫は、ネズミを必ず捕るのでその家には文字通りネズミ一匹いません。
さらに上の上の猫がいます。
上の上の猫は、その圧倒的な雰囲気がその家に立ちこめ、しかもそれはその猫がいなくなっても残るためネズミはその家にずっと近づくことはありません。したがってその家にネズミはいないのですが、その住人たちはその猫が上の上の猫だったということに気づくことはないのです。
 
上の上の猫が自分の理想とするところです。
今年もあとわずか、良いお年を。