食事しないと食後の薬は飲んだらだめ?

大抵の薬は「食後」の服用が指示されています。
そして多くの場合は朝食後となっていますから、「朝食を食べられなかったから薬を飲んでいません」という人が時々います。
あるいは毎食後の薬を定期的に飲んでいる人が、「食欲がなくて食事がとれていないので薬も飲めませんでした」という場合があります。
 
薬を指示通りに服用することは非常に大切なことです。しかしこの「食後」というタイミング、実はそれほど厳密に守らなくてもよい場合もあります。
 
ではなぜ「食後」なのか。
食事とリンクさせているのは、単に飲み忘れを防ぐことが目的という場合があります。薬を飲むことは忘れても、食事を忘れる人はあまりいませんからね。だから食事と関連づけるのです。
 
ですから医療者側からすると上記のような理由で薬を飲んでいないと「え、なんで!?」「別にいいのにー」などと(こっちが説明不足なのを棚に上げて)思ってしまうことがあります。
 
もちろん、ある種の糖尿病の薬や骨粗鬆症の薬、あるいは服用薬同士の相互作用の関係などで食前・食後・食間等の指示を厳密に守らないといけない薬もあります。
ですので詳しくは処方してもらっている先生に聞いてもらわないといけません。
 
ただ高血圧の薬をはじめとして、食後に特にこだわらなくてもよい薬の方が多いとは思います。飲まないことのデメリットもありますので、是非一度確認してはいかがでしょうか。