「タバコを吸って健康」ではだめ?

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。
 
インターネット上のBLOGOSというサイトの中に「東京オリンピックは、禁煙に」という記事がありました。
 
記事では「オリンピックは、禁煙の環境の下で行うようになってきていますが、2020年の東京オリンピックに向けて、屋内の受動喫煙対策を条例化する東京都の動きがしぼみつつある、と報じられています。」
と、都の受動喫煙対策の遅れを憂い、そして日本全体もたばこ対策が遅れていることを指摘して改善を望むという文章でまとめています。
 
その記事によれば、「WHOによると、屋内の全面禁煙政策をとっている国は48ヶ国」だそうで2016年にオリンピック開催のリオデジャネイロ(ブラジル)や2018年冬期開催のピョンチャン(韓国)もすべての飲食店が禁煙になっているとのこと。
 
禁煙の流れもここまできているのか、と思いました。
個人的には違和感を感じます。ここまで喫煙および喫煙者を排除する必要があるのかと。
たばこを吸わない人にとってみれば、たばこの煙は非常に不快で健康を害すこともわかっているのでできる限り避けたいという気持ちはわかります。ですから分煙でよいのではないでしょうか。
 
しっかり分煙して吸いたい人にも配慮してあげてもいいと思うのですが。
絶対禁煙を主張する人は「たばこが健康に悪い」ことを、その主張の根拠にします。健康に悪いからやめるべきだと。
しかし「タバコをすって健康」ということも認めてもいいんじゃないでしょうか。病気になる・ならないだけが健康かどうかを決めるわけではないのではと思います。
 
「屋内の全面禁煙政策をとっている48ヶ国」がどのように対策をしているか詳細は知りませんが、本当に全ての飲食店で全面禁煙だとしたらこれはやり過ぎではと思ってしまいます。