チーム医療って実は②

家庭医として患者さんと関わっていく中で、病気とは何か・健康とは何か・死とは何か…など様々なことを見つめ直す日々です。
 
(前回からの続き)
いえ、別にいつもの診療でも看護師も事務職員も協力してやっているのです。
でも今回特に良い気付きとなったのは、患者さんもチームの一員ということでした。
「チーム医療」というと、医師、看護師、理学療法士作業療法士などのリハビリスタッフ、福祉関係者、事務職員など患者さんに関わる人たちがそれぞれ力を発揮し、協力して患者さんをケアする、というようなイメージではないでしょうか。
その場合、医療関係者に相対して患者さんがいるという構図です。患者さんを中心にして医療関係者が円形に配置されているような構図がチーム医療を説明する模式図としてよくありますが、それにしたって患者さんと医療関係者が見えない境界線を隔てて存在しているのではないでしょうか。
それも一つのあり方かもしれませんが、今回の外来で感じたのは、そうではなくて患者さんを含めた診療所全体が同じ側にいて、外来診療全体の時間をとても良い形につくりあげたということでした。
 
これまでの感覚では患者さんと医師とは対面しているというあり方です。その場合、医師は患者さんをみて、患者さんに必要な何かを探すのでしょう。患者さんは医師をはじめとする医療関係者をみて、何かを求めるのでしょう。
でも今回考えたことは、そうではありません。患者さんも医療者も同じ側に立っています。
患者さんも医療者も同じ側に立っているとしたら、両者は一体どこをみているのでしょうか。
両者は共通の目的・目標に向かっているのではないでしょうか。
それは一体なんなのでしょうか。
 
考えが良くまとまりませんが、なんとなく新しい発見をしたような気がしました。